【障がい福祉サービス事業を開業したい!】開業には何が必要かを解説①法人格取得編 - 障害福祉サービス開業・指定申請
こちらのページに訪問された皆様は、現在障がい福祉サービス事業の開業をお考えなのではないでしょうか。
- 就労継続支援施設を始めたい。
- グループホームをはじめたい。
でもまず何から始めたらいいの?
そこで今日は、開業にあたりまず何をするべきなのか?
詳しくお話いたします。
開業にあたり
- 「障がい者の方々に喜ばれる事業所を作りたい!」
- 「障がい者をもつ家族の心に寄り添いたい!」
- 「社会貢献がしたい!」
たくさんの想いがおありだと思います。
まず障がい福祉サービス事業を開業するためには、その事業所をおく都道府県(市町村の場合もあり)から指定を受けなければいけません。
指定を受けるには、さまざまな要件をクリアする必要があります。
大きく分けて
①法人格の取得
②人員基準
③設備基準
3つがあります。
申請をする都道府県や市町村のよっても異なる点もありますが、上記3つは共通して満たさなければいけません。
このページでは法人格の取得について詳しく説明します。
法人格の取得
障がい者に対する支援を行う上で中心的になる法律が、障がい者総合支援法という法律になります。
障がい者総合支援法では、障がい福祉サービス事業所として認められるためには「法人格の取得」が義務付けられています。
法人格と一言で言っても、種類はいくつかあります。
このページでは、下の4つの法人格について説明します。
- ①株式会社
- ②合同会社
- ③NPO法人
- ④社会福祉法人
営利団体
①株式会社 | |
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メリット |
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デメリット | 決算報告が必須 |
設立法定費用 | 定款認証5万2千円+印紙代4万円+登録免許税15万円=合計24万2千円 |
②合同会社 | |
メリット |
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デメリット |
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設立法定費用 | 印紙代4万円+登録免許税6万円=合計10万円 |
非営利団体
③NPO法人 | |
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メリット |
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デメリット |
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設立法定費用 | 登記費用0円 |
④社会福祉法人 | |
メリット |
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デメリット |
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設立法定費用 | 数億円 |
それぞれの法人格にはメリット・デメリットがあります。
設立時の申請者様の状況によってしっかり検討していくことが重要です。 当事務所でも申請者様の状況をヒアリングしながら最善の選択をご提案させていただきます。
定款作成時には注意を!
障がい福祉事業を開始にあたって初めて法人を設立する場合、または既存の法人格で障がい福祉事業を行う場合に注意しなければいけないのが、定款の「事業目的」です。
例えば居宅介護事業をスタートさせたい場合は、定款の事業目的に「障がい者総合支援法に基づく居宅介護事業」。重度訪問介護事業をスタートするには「障がい者総合支援法に基づく重度訪問介護事業」の文言が明記されていなければいけません。
このように行うサービスを個別に記載することもできますが、デメリットとしては新規サービス事業を始めるたびに、法務局にて定款変更手続きを行わなければいけません。
一番のおすすめは事業目的に
- 障がい者総合支援法に基づく障がい福祉サービス事業
と包括的に明記することです。
「障がい者総合支援法に基づく障がい福祉サービス事業」と明記することで
- 居宅介護
- 重度訪問介護
- 同行援護
- 行動援護
- 療養介護
- 生活介護
- 短期入所
- 重度障がい者等包括支援
- 自立訓練
- 就労移行支援
- 就労継続支援A型
- 就労継続支援B型
- 就労定着支援
- 自立生活援助及び共同生活援助
を行うことができます。
定款作成時にもう一つ注意しなければいけないのが、就労継続支援A型事業を行うときです。
就労継続支援A型を行うには
- 「専ら社会福祉事業を行う者でなければならない」
と規定されています。
専ら社会福祉事業を行うというのは「社会福祉事業」のみを行う法人でなければならず、社会福祉以外の事業を行う法人では就労継続支援A型を始めることはできません。
そのため、今まで社会福祉以外の事業を行っていた会社が、新しく障がい福祉事業を始め、就労継続支援A型をする場合には新規で法人を設立しなければいけません。新しく設立した法人の定款でも「障がい福祉事業」のみを事業目的に掲げる必要があります。